■素数もろもろ(その10)
【5】単数
[3]虚2次体
d<0のとき,
d=−1 → 4個の単数
d=−3 → 6個の単数
でしたが,
d≠−1,−3 → 2個の単数{±1}
となります.
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Q(√d)の場合,
(1)d>0ならば{±1}
(2)d<0のとき
a)d=−1ならば{±1,±i}
b)d=−3ならば{±1,±ρ,±ρ^2}
c)d≠−1,−3ならば{±1}
(証明)
(1)d>0ならばα^n=1なるαは±1しかない.
(2)d<0のとき
α^2−(α+α~)α+αα~=0
という関係を満足し,|α|=1だから,x^2+bx+1=0(bは整数)の根
α=(−b+√(b^2−4))/2
になる.
b^2=4はα=±1を与えるからb^2≠4とする.また,b^2−4=c^2と平方数になる場合は(b+c)(b−c)=4より,
b+c=4,b−c=1
これは明らかに不可能.したがって,d<0よりb^2−4<0でなければならない.
よって,b=0またはb=1またはb=−1の可能性がある.
b=0→{±i}
b=1→{±ρ}
b=−1→{±ρ^2}
なお,円分体
Q(ζ),ζ=exp(2πi/d)
の単数は
{±1,±ζ,±ζ^2,・・・,±ζ^(d-1)}
の2d個の元からなります.
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