■ロンパリ(その1)

ロンパリとはロンドンとパリ、世界の2大中心地をさすのであるが、一方の眼がロンドンを向き、もう一方の眼がパリを向いているという意味に転用され、いまは使われなくなったと思うが、かつては斜視の人を揶揄する卑俗な用語であった。

経度・経線(meridian)はロンドン・グリニッジを0度と定められているが、かつて、パリ天文台を基準とした子午線も主張されていたという。もしこれが採用されていれば、日本標準時(東経135度)は兵庫県明石市ではなく2度20分14秒ずれて愛知県岡崎市になっていたという。

1884年の国際会議でグリニッジが基準と決められたのちも、フランスでは1911年までパリ子午線を用い続けたというから悔しさが伝わってくる。現在、東経2度20分14秒(空想の補助線)上には天文学者アラゴを称揚して135個の円盤が埋められているという。

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