■正多面体の正多角形投影(その29)
[Q]
v1-v4,v11-v14は半径√3/2の円上
v5-v10は半径1の円上に投影される→六角形だろうか
P=(x,y,z,w)
A=[a,b,c,d]
[e,f,g,h]
[i,j,k,l]
[1/2,1/2,1/2,1/2]
P=A・v
(x,y)平面に投影したとき、正八角形にすることができると思っていたが、不可能なのだろうか?
行列Aを求めよ
このことに関して
石井源久先生よりメールをいただいた。
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佐藤先生が言われるのは、対角状に位置する2頂点が、2次元上の原点で重なって1点に見える条件の下で、4次元立方体の投影図が、6角形になるような変換行列があるか?ということのように思えますが、そのパターンは確かにあります。図を6つ添付します。
E1は3次元への投影が、正6角柱になるもので、4次元→3次元への投影において「線心図」と呼ばれます。
ある方向から見ると、E0のように正6角形になります。この場合、いくつかの頂点が重なっている位置があります。
分かりやすいように4次元内で少しだけ回転させた図をE2に示しました。
上底面と下底面になっている正6角形の中心に、2つの頂点が重なっていることが分かります。
V1は3次元への投影が菱形12面体になるもので、4次元→3次元への投影において「点心図」と呼ばれます。
これもある方向から見ると、V0のように正6角形になります。
これもV2のように4次元内で少しだけ回転させると、中心には2つの頂点が重なっていることが分かります。
それで、佐藤先生の考えられている変換は、V0やV1のようにするものだと思われます。最も手前の頂点がv0で、そこから棒でつながっている1近傍のものがv1〜v4、2近傍のものがv5〜v10、3近傍のものがv11〜v14、4近傍のものがv15ではないでしょうか。
重要なのは、4次元内で回転させた場合には、2次元や3次元での距離が保たれるとは限らないことです。(例に挙げた図では3次元的な距離は保たれていますが、これは特別な場合です。)そのため、v1〜v4のうち1つだけが他の3つが位置する円周上ではなく中心に来ていますし、v11〜v14のうち1つだけが同じく中心に来ています。(v5〜v10については同じ円周上にあります)
この推論で正しければ、[Q]にも、時間のあるとき、お答えすることができると思います。 (石井源久)
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