■氷の結晶
氷は水の分子H2Oが規則的に配置された結晶である。その中で酸素原子Oのみを取り出すして真上から見るとハチの巣に見えるが、この立体六角形は椅子型立体配置であったり、舟形立体配置であったりする。別の形の立体六角形が存在するのであるが、シクロヘキサンの場合、舟形シクロヘキサンは椅子型シクロヘキサンに比べて不安定であることが知られている。
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水の結晶構造は1種類ではなく、2021年、山根峻らによって発見されたものを含めて現在20種類が知られている。
中川宏さんから頂いた小松一生さんによるコンパクトな資料「構造ユニットの組み合わせから見る氷多形の構造多様性」をみると、20種類というのは異常ともいえる構造多様性であって、
[1]前述した六員環による構造多様性(舟形・椅子型・平面型)
[2]積層の違いによる構造多様性(ABCABC・・・、あるいは構造不整)
[3]高圧条件下による構造変形(舟形・椅子型→平面型)
などによって生ずるという。どうやらすべての原子から4本の腕が出る構造を網羅する必要があるらしい・・・。
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小松一生さんは東北大出身で現在東京大学で氷の結晶の研究をされていて、その道では世界的な業績を上げておられるようです。
花巻の高校で宮本次郎先生に教わったそうで、「多面体木工」も持っているとのこと。学生時代には小生のコラムも見ていたそうです。
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