■素数の分解(その5)

一般に、4で割ったときに1余る素数pは,ただ一つの方法で2平方和で書くことができ、2つの複素数の積の形に分解されて書き表すことができます

p=x^2+y^2=(x+yi)(x-yi)

(x+yi),(x-yi)はガウス素数であって、単数1,-1,i,-iを考えなければただ一つの方法で、ガウス素数の積に分解されます。ガウス整数の世界でも素因数分解の一意性が成り立つというわけです。

一方、4で割ったときに3余る素数pは,そのままガウス素数になります

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x^3-y^3=(x-y)(x-yω)(x-yω^2)

x=2,y=1→7=(2-ω)(2-ω^2)

x=3,y=1→26=2(3-ω)(3-ω^2)→13=(3-ω)(3-ω^2)

3で割ったときに1余る素数pはただ一つの方法でx^2-xy+y^2=(x+yω)(x+yω^2)(の形で書くことができ、2つの複素数の積の形に分解されて書き表すことができます

3で割ったときに2余る素数pはこのように分解することはありません。

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