■4次元図形の投影図(その14)
【2】高次元の空間充填形
空間充填形ができるための必要条件は,二面角δが4直角の整数分の1であることです.超立方体の二面角はつねに90°ですから,これによる空間充填形は何次元でも可能ということになります→超立方体による空間充填形(4,3,・・・,3,3,4).
正単体の二面角は
cosδ=1/n
ですから,n=2以外のときは4直角の整数分の1になりません.これは正三角形による平面充填形(3,6)に他なりません.
双対立方体の二面角は
cosδ=−(n−2)/n
より,n=2のとき90°→正方形による平面充填形(4,4).n=4のとき120°→4次元正16胞体による空間充填形(3,3,4,3).
また,この双対(3,4,3,3)も空間充填形ですが,その構成要素は(3,4,3)すなわち4次元正24胞体です.
以上より,1種類の正多胞体による空間充填形をまとめると,平面充填形3種類,3次元空間充填形1種類,4次元空間充填3種類,5次元以上の空間充填形は1種類ということになります.
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