■一定の幅をもつ立体(その12)

【1】ルーローの四面体

ルーローの三角形は正三角形の辺を円弧で置き換えた形になっていますが、正四面体(3次元単体)の各頂点を中心にして辺長を半径として球面を描くと作られるルーローの四面体は正四面体の面を球面に置き換えた形になっています。ルーローの三角形の3次元版です。

しかし、ルーローの三角形が定幅曲線であるのに対し、ルーローの四面体は定幅図形ではありません。

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【2】マイスナーの四面体

マイスナーはルーローの四面体の辺を削り取った部分を円弧の回転面で置き換えることによって、定幅図形ができることを示しました。

マイスナーの論文:Meissner: Drei Gipsmodelle von Flaechen konstanter Breite, Z. Math. Phys. 60(1912),92-94

をあたってみたところ,マイスナーが定幅曲面の例としてあげているモデルは,

[1]フルヴィッツ・藤原曲線を対称軸の周りで回転させた回転面

[2]ルーローの円弧三角形を対称軸の周りで回転させた回転面

[3]4つの球面と3つのトーラス面よりなる非回転面

の3つである.

4つの球面からなるルーローの四面体とはまったく別物であることはわかったが、マイスナーの論文では,ルーローの四面体の6稜のうち,3組の対稜の一方を切稜することが記載されている.3稜が切稜されることになるが,その際,ある頂点Aからでる3稜AB,AC,ADを切稜し,3つのトーラス面とする.しかし,説明はこれだけであり,あとは想像するしかない.6辺がすべて円弧の回転面(トーラス面)に置き換わるのであろう。

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トーラスは円(半径r)の回転面(回転半径R)である。

x=(R+rcosu)cosv

y=rsinu

z=(R+rcosu)sinv

で表される。

R>rのときリングトーラス

R=rのときホーントーラス

R<rのときスピンドルトーラス

R=0のとき球面になる

どのようにして4つの球面に接続させるのだろうか?

一方、ルーローの四面体は4つの球の交わりで、正四面体の面を球面に置き換えた形になっている。

球面の中心は元の正四面体の各頂点で、ルーローの四面体をつの頂点を通る平面で切ると断面にルーローの三角形が現れる。

1辺に長さが1、中心が原点に来るように全体を平行移動する。

(x-1/2)^2+(y+√3/6)^2+(z+√6/12)^2=1

(x+1/2)^2+(y+√3/6)^2+(z+√6/12)^2=1

x^2+(y-√3/3)^2+(z+√6/12)^2=1

x^2+y^2+(z-√6/4)^2^2=1

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これらに接する球を

x^2+y^2+(z-R)^2=r^2

とおく

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[2]について

A(1/2,-√3/6,-√6/12)

B(-1/2,-√3/6,-√6/12)

C(0,√3/3,-√6/12)

D(0,0,√6/4)

三角形ACDの重心は(1/6,√3/18,√6/36)

中心との距離はそれd^2=1/36+1/108+1/216=(6+2+1)/216=1/24

ACD平面の方程式は x/6+y√3/18+z√6/36=√6/12

三角形BCDの重心は(-1/6,√3/18,√6/36)

中心との距離はそれd^2=1/24

BCD平面の方程式は x/6+y√3/18+z√6/36=√6/12

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ACD平面とBCD球面の交線は

x/6+y√3/18+z√6/36=√6/12

(x-1/2)^2+(y+√3/6)^2+(z+√6/12)^2=1

BCD平面とACD球面の交線は

-x/6+y√3/18+z√6/36=√6/12

(x+1/2)^2+(y+√3/6)^2+(z+√6/12)^2=1

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この交線が円弧CDで、をCDを軸として回転させたスピンドルトーラスが求めるものになる。

(y+√3/6)^2+(z+√6/12)^2=3/4の中心は(0,-√3/6,-√6/12)でABの中点

C(0,√3/3,-√6/12)

D(0,0,√6/4)を通る

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