■ケプラーと正多面体(その16)
ケプラーの3法則をもとにして力学を確立したのがニュートンですが,(その14)ではニュートンの法則からケプラーの第2法則を導きました.今回のコラムではその逆,
[Q]ケプラーの第2法則からニュートンの法則を導け(ケプラーからニュートンへ).
を解いてみたいと思います.
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[A]r=r(θ)=a/(1+εcosθ) (a>0,0<ε<1)
Σ=dS/dt=1/2r^2dθ/dt(一定)
より,
焦点方向の加速度=dr/dt=dr/dθ・dθ/dt
=aεsinθ/(1+εcosθ)^2・dθ/dt
=aεsinθ/(1+εcosθ)^2・2Σ/r^2
=2Σεsinθ/a
また,
d^2r/dt^2=2Σεcosθ/a・dθ/dt
=4Σ^2εcosθ/ar^2
r(dθ/dt)^2=r(2Σ/r^2)^2=4Σ^2/r^3
以上の結果より
焦点方向の加速度=d^2r/dt^2−r(dθ/dt)^2
=4Σ^2(rεcosθ−a)/ar^3
楕円軌道の方程式を変形すると
rεcosθ−a=−r
より
焦点方向の加速度=−4Σ^2/r^2
この式は惑星の焦点方向の加速度が距離の2乗に反比例していることを示していて,万有引力の法則が導かれたことになる.
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