■形の学校・高次元幾何学(その5)

19世紀末から20世紀初頭にかけて,物質の不連続性(原子),電気の不連続性(電気素量e)に引き続き,エネルギーの不連続性(hν)という自然の秘密は徐々に暴かれてきました.ニュートンが力学の原理からケプラーの法則を根拠づけたように,ボーアもまたエネルギーの量子化というプランクの考えを原子に導入し、量子論から水素のスペクトルに特徴的なバルマーの公式の解釈を導き出した.

1925年、ハイゼンベルグが行列力学を、シュレディンガーが波動力学を提唱しました。ハイゼンベルグは電子が粒子であることを前提とし、行列方程式を導きました。一方、シュレディンガーは電子の波動的性質から波動方程式を導きました。行列力学と波動力学は、別々に独立に存在し、それぞれが前提としていたことが大幅に異なっていたのですが、形式こそ違え、物理的には等値で、「量子力学」という1つの理論を表現していることが証明されました。

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