■直観幾何学研究会(その3)
[1]同じ円に内接するいくつかの正多角形
1辺の長さ1の正五角形の4頂点を選び,対角線2本を交差させるようにひく.交点はそれぞれの対角線を黄金比に内分するので,長さφの対角線は長さ1の線分と長さ1/φの線分に分けられる.これらをそれぞれa,bとする.
次に,対角線の交点と残った頂点を線で結ぶ.この線分の長さをcとする.菱形が二等分されることになるが,菱形の短い方の対角線の長さがcである.このとき,a^2+b^2=c^2が成り立つ.
a^2+b^2=1+1/φ^2=(10−2√5)/4
c=2sinπ/5
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sinπ/5を求めよという問題は,正五角形との関係でよく取り扱われる有名なものである.
θ=π/5,5θ=πより,
cos(2θ+3θ)=−1
cos(3θ)=cos(π−2θ)=−cos(2θ)
4cos^3θ−3cosθ=2cos^2θ−1
4x3−2x^2−3x+1=0
(x−1)(4x^2+2x−1)=0
x=1,(1±√5)/4のなかで,題意に合うものは
cosθ=(1+√5)/4
sinθ=(10−2√5)^1/2/4
c=2sinπ/5=(10−2√5)^1/2/2
したがって,
c^2=a^2+b^2
が成り立つ.
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ところで,
a:1辺の長さ1の正五角形の辺の長さ=半径1の円の半径
b:半径1の円に内接する正十角形の辺の長さ
c:半径1の円に内接する正五角形の辺の長さ
であるから,同じ円に内接する正五角形と正十角形の関係でもある.
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