■仙台発祥の2つの数学問題(その14)

100年前の仙台(東北大学)発の数学問題をとりあげたい

[1]藤原松三郎の問題

  正三角形に内接しながら回転することができる円以外の図形は何か(東北大学理科報告、1915年)

[2]掛谷宗一の問題

  長さが1である線分を1回転させるのに必要な最小面積の図形は何か(東北数学雑誌、1917年)

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掛谷の問題のほうが有名ではあると思われるが、前者は後者の原型になった問題である

デルトイドの接線において、デルトイドを太られたものが正三角形、接線を太らせたものが藤原・掛谷の二角形であるから、両者の関連は明らかであろう。

藤原の問題はより工学的な応用を含んでいる問題となっている。

昔の歯車の歯は滑り止めのための凹凸に過ぎなかったが、最近の機械では大きな力を高速で伝達することが要求される。

藤原は歯車の歯形曲線の研究を通して、この問題にたどり着いたものと推測される。

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