■ラマヌジャンのτとΔ(その70)

 ここでは重みkの保型形式

  f(γ(z))=(cz+d)^kf(z)

をみてみよう.

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 zが上半平面上を動く変数であるとき,

  γ(z)=(az+b)/(cz+d),ad−bc=1

は上半平面上の関数である.

  f(γ(z))=(cz+d)^kf(z)

を重みkの保型形式という.

  f(z+1)=f(z)

  f(−1/z)=z^kf(z)

を満たす.

 また,f(z)のq展開において,負の指数がないとき,モジュラー形式

  f(z)=a0+a1q+a2q^2+・・・+anq^n+・・・

a0=0であるとき,カスプ形式

  f(z)=a1q+a2q^2+・・・+anq^n+・・・

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[1]  γ(z)=(az+b)/(cz+d),ad−bc=1

を微分してみると

  γ’(z)=(ad−bc)/(cz+d)^2=1/(cz+d)^2

 この指数2には意味があり

  f(γ(z))=(cz+d)^kf(z)

が偶数の重みに対して最も良く機能する.

[2]  f(γ(z))=(cz+d)^kf(z)

  f(z+1)=f(z)

  f(−1/z)=z^kf(z)

で置き換える頃ができる.とくに

  f(z+1)=f(z)

はf(z)がq=exp(2πiz)の関数として表すことができることを意味している.

[3] アイゼンシュタイン級数

  Ek(z)=Σ1/(mz+n)^k

  Ek(z)=−Bk/2k+買ミk-1(n)q^n

はk=0,k=2にたいしてはうまく働かない.アイゼンシュタイン級数を議論するとき,重みを4またはそれ以上とする.

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