■チュドノフスキーの定理と超越数(その33)
logπは無理数でしょうか? さらには超越数でしょうか?
[1]αが代数的数,βが超越数ならば
α+β,αβは超越数
[2]ゲルフォント・シュナイダーの定理
αが代数的数,b>0が有理数,β=i√bとする.
α^βは超越数
例)オイラーの等式:e^iπ+1=0より
e^π=(e^iπ)^-i=(−1)^-i → 超越数
[3]ゲルフォント・シュナイダーの定理
αとβが代数的数,βが有理数でないとする.
α^βは超越数
例)2^√2 → 超越数
[4]リンデマン・ワイエルシュトラスの定理
1873年にエルミートが,eは超越数であることを証明した.正確には
αkは相異なる相異なる整数なら{e^α1,e^α2,・・・,e^αn}は線形独立,すなわち,Σβke^αk=β1e^α1+β2e^α2+・・・+βne^αn=0ならば,β1=β2=・・・=βn=0
を証明した.
1882年,リンデマンがこの結果を,
αkは相異なる代数的数,Σβke^αk=β1e^α1+β2e^α2+・・・+βne^αn=0ならば,β1=β2=・・・=βn=0
すなわち,αkは相異なる相異なる代数的数なら{e^α1,e^α2,・・・,e^αn}は線形独立
に改良した.
リンデマンの定理には,広い帰結が知られていて,この定理を認めれば
[1]√πは作図可能な数ではない.したがって,
[2]コンパスと定規で円積問題は不可能である.
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