■高次元の準正多面体(その32)

 任意のn次元空間に4種類の結晶を構成できることがわかっている.それらのファセット数を比較したい.

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[1]ミンコフスキー結晶

  (3,3}(111)

  (3,3,3}(1111)

  (3,3,3,3}(11111)

  (3,3,3,3,3}(111111)

 すなわち,正単体系の置換多面体で,ファセット数2(2^n−1)の結晶である.すなわち,2次元では6角形,3次元では切頂八面体,4次元では30胞体,5次元では62胞体となる.

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[2]BCC結晶

  (3,4}(110)

  (3,3,4}(0100)

  (3,3,3,4}(01100)

  (3,3,3,3,4}(001000)

 すなわち,正軸体.立方体系の切頂多面体である.そのファセット数は2^n+2nになるが,3次元では切頂八面体となり[1]と一致,4次元では24胞体(正24胞体),5次元では42胞体となる.ただし,2次元では8角形ではなく4角形となる.

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[3]FCC結晶

  (3,4}(010)の双対

  (3,3,4}(0100)の双対

  (3,3,3,4}(01000)の双対

  (3,3,3,3,4}(010000)の双対

 すなわち,正軸体・立方体の中点切頂多面体の双対である.ファセット数は2n(n−1)になる.

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[4]HCP結晶

  (3,3}(101)の双対

  (3,3,3}(1001)の双対

  (3,3,3,3}(10001)の双対

  (3,3,3,3,3}(100001)の双対

 すなわち,正単体系のワイソフ多面体の双対である.ファセット数はn(n+1).

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[5]ファセット数の比較

n   [1]  [2]  [3]  [4]

2    6    4    4    6

3   14   14   12   12

4   30   24   24   20

5   62   42   40   30

 3次元においては[1]=[2],[3]=[4]

 4次元においては[2]=[3]

 5次元以上では[1]>[2]>[3]>[4]

 2n(n−1)−n(n+1)=n(n−3)

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