■高次元の準正多面体(その6)
[3]シュレーフリ記号
3次元正多胞体はシュレーフリ記号{p,q}・・・各頂点にp角形がq面集まる多面体,4次元正多胞体はシュレーフリ記号{p,q,r}・・・各頂点にp角形がq面集まる多面体が各辺にr個集まる・・・で表記される.
シュレーフリは(n−1)次元の正多面体が(n−2)個の整数列
(p1,p2,・・・,pn-2)
で表されるとき,それを超平面要素にもち,3次元低い各構成要素上にpn-1個ずつ超平面が会するようなn次元正多面体を
(p1,p2,・・・,pn-2,pn-1)
で表した.
すなわち,シュレーフリ記号
(p1,p2,・・・,pn-1)
はpn-3のまわりにn−1次元胞体(p1,p2,・・・,pn-2)がpn-1個すつ会するという意味である.
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
[4]シュレーフリ記号+ワイソフ記号
正単体のシュレーフリ記号は{3,3,・・・,3,3}
正軸体のシュレーフリ記号は{3,3,・・・,3,4}
立方体のシュレーフリ記号は{4,3,・・・,3,3}
で表され,その後にワイソフ記号が添加される.
{3,3,・・・,3,3}(m0,m1,・・・,mn-1)
正単体は{3,3,・・・,3,3}(1,0,・・・,0)
{3,3,・・・,3,3}(0,0,・・・,1)
正軸体・立方体は
{3,3,・・・,3,4}(1,0,・・・,0)(正軸体)
{3,3,・・・,3,4}(0,0,・・・,1)(立方体)
となる.
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
[5]ワイソフ構成はn次元ベクトル
m=(m0,m1,・・・,mn-1)
miは0または1で,同時に0であってはならない
として表記することができるから,2^n−1種類ある.
ワイソフ構成を決めると,n次元準正多胞体がひとつ定まるから,非自己双対の場合,切頂型・切頂切稜型準正多胞体は
2^n−1
種類あるが,自己双対の場合は
2^(n-1)+2^[(n-1)/2]−1
種類ある.
しかし,3次元と4次元では重複する場合がある.
{3,3}(0,1,0)≡{3,4}(1,0,0)
{3,3}(1,0,1)≡{3,4}(0,1,0)
{3,3}(1,1,1)≡{3,4}(1,1,0)
{3,3,4}(0,1,0,0)≡{3,4,3}(1,0,0,0)
{3,3,4}(1,0,1,0)≡{3,4,3}(0,1,0,0)
{3,3,4}(1,1,1,0)≡{3,4,3}(1,1,0,0)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
[6]正単体系切頂型は2(n+1)胞体,正軸体系切頂型は2^n+2n胞体,切頂切稜型はこれ以外であるが,切頂型にアルキメデス角柱を添加して得られる図形である.
次元 正単体切頂型 正単体切頂切稜型
3 2 2
4 3 5
5 4 14
6 5 29
n n−1 2^(n-1)+2^[(n-1)/2]−n−1
次元 正軸体切頂型 正軸体切頂切稜型
3 3 2
4 5 8
5 7 22
6 9 52
n 2n−3 2^n−2n
では重複するもの,正多胞体になるものを除いていないので注意.
3次元正単体切頂型は正八面体,4次元正軸体切頂型は正24胞体を含んでいる.
===================================