■高次元の正多面体(その45)

【1】シュレーフリ

4次元以上の正多胞体を初めて深く研究した数学者は,19世紀,スイスのシュレーフリといわれている.シュレーフリは結晶群の研究者でもあった.ところで,四次元あるいはもっと高次元で,正多角形・正多面体の拡張物にはどのような形のものがあり,何種類存在するのだろうか? 実は,4次元では6種類,5次元以上では3種類あることがわかっている.

 正p角形がひとつの頂点にq個集まる正多面体をシュレーフリ記号{p,q}と表すことにする.各正多面体の二面角δは

 {3,3}→cosδ=1/3  (δ=70.5°)

 {3,4}→cosδ=−1/3  (δ=109.5°)

 {3,5}→cosδ=−√5/3  (δ=138.2°)

 {4,3}→cosδ=0  (δ=90°)

 {5,3}→cosδ=−√5/5  (δ=116.6°)

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