■高次元の正多面体(その19)
【3】n次元双対立方体の二面角
それに対して,n次元双対立方体では
頂点数: 2n,
稜数: 2n(n−1),
三角形数:2n(n−1)^2/3
であり,各頂点からは2(n−1)本の稜,すなわち,n=3では4本,n=6では10本の稜がでる.各頂点のまわりには(n−1)^2個の三角形,また,各稜のまわりにはn−1個の三角形が集まっている.
また,n次元双対立方体の各頂点の座標は
(±1,0,・・・,0)
(0,±1,・・・,0)
・・・・・・・・・・・・
(0,0,・・・,±1)
で表される.
例えば,6次元双対立方体の頂点が
(+1, 0, 0, 0, 0, 0)
の場合,10個ある稜の対蹠点の座標は
( 0,±1, 0, 0, 0, 0)
( 0, 0,±1, 0, 0, 0)
( 0, 0, 0,±1, 0, 0)
( 0, 0, 0, 0,±1, 0)
( 0, 0, 0, 0, 0,±1)
であり,稜の長さは√2である.
もう1個ある頂点
(−1, 0, 0, 0, 0, 0)
との距離は2であり,これとは結ばれない.すなわち,中心を通るもの以外のすべての対角線を入れればよいことがおわかり頂けるであろう.
面心の座標は
(±1/n,±1/n,・・・,±1/n)
で,体心の座標は
(0,0,・・・,0)
であるから,たとえば,隣接する2面の面心
(1/n,1/n,・・・,1/n)
(−1/n,1/n,・・・,1/n)
を選べば,面心間距離は
cosθ=(n−2)/n
二面角はその補角であるから
cosδ=−(n−2)/n
と計算される.n=2のとき90°→正方形による平面充填形(4,4).n=4のとき120°→4次元正16胞体による空間充填形(3,3,4,3).
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