■高次元の正多面体(その17)

正多胞体がいくつあるかについては二面角の重要性がわかりました。今回のコラムでは正多面体の二面角に着目してみます.

 

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紀元前3世紀の頃(ユークリッドの時代),既に5種類の正多面体は知られていたといわれています.これら5個はすべて頂点がひとつの球面上にあり,Dを球面の直径,aを内接する正多面体の辺の長さとすると,

  立方体 → D^2=3a^2

  正四面体 → D^2=3a^2/2

  正八面体 → D^2=2a^2

  正十二面体 → D^2=(5+√5)a^2/2

  正二十面体 → D^2=3(3+√5)a^2/2

 また,正多面体ではすべての二面角が等しいという性質をもっています.

 立方体の二面角はπ/2(cosδ6=0,δ6=90°)ですが,他の正多面体については

  正四面体 → cosδ4=1/3,δ4=70.5288°

  正八面体 → cosδ8=−1/3,δ8=109.471°

  正十二面体 → cosδ12=(1−φ^2)/(1+φ^2)=−√5/5,tanδ12=−2,δ12=116.565°

  正二十面体 → cosδ20=(1−φ^4)/(1+φ^4)=−√5/3,sinδ20=2/3,δ20=138.19°

と計算されます.正四面体と正八面体の二面角は互いに補角をなすというわけです.

 

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