■アルキメデスと積分法(その9)
半径が等しい2つの円柱を中心軸が直交するように相貫させたとき,その共通部分がどのような形になるのか,頭の中で想像するのもなかなか難しい.
2つの直交する円柱面の交わりは2つの楕円からなる。2つの円柱の共通部分の立体は陪円柱(bicylinder)と呼ばれる。
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(Q)2本の円柱が直角に交わっているとき,共通部分の体積はいくらか.
(A)直角の交差する2本の円筒がテーブルの上に横にして置かれているとしよう.どちらの円筒にも球を入れることができるから,2本の共通部分は球より大きく,球を正八面体状に膨らましたものになる.
共通部分に球を入れたまま,テ−ブルに水平な平面で2本の円筒を切断すると,切り口は球に接する正方形になる.円とその外接正方形の面積比はπ:4であるから,カバリエリの原理により,球の体積の4/π倍であることがわかる.単位球であれば
4π/3×4/π=16/3
アルキメデスは円柱の直径をdとするとその体積は
2/3・d^3
になることを知っていたようである.
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