■18世紀における微積分(その23)

 スターリングの図形的第1近似について考えてみたい.

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 もとのn次元正軸体の1象限の体積は1/n!.また,切頂後2個で1辺の長さ(2/n)の立方体ができるから,不等式

  2^n/2≦n^n/n!≦2(n/2)^n

が成り立つことがわかる.この不等式は,スターリングの不等式から明らかかもしれないが,図形的に示すことができることは面白いだろう.

 一方,

  n!^2=(1・2・・・n)(n・・・2・1)=Πk(n+1−k)

  Πn≦n!^2≦Π(n+1)^2/4

より

  n^n/2≦n!≦(n+1)^n/2^n

  2^n(1+1/n)^-n≦n^n/n!≦n^n/2

が成り立つ.

 ここで,

  (1+1/n)^n

は増加数列で

  2≦(1+1/n)^n≦e

あるので,

  2^n/2≧2^n(1+1/n)^-n

また,

  n^n/2≦(n/2)^n≦2(n/2)^n

であることも明らかであろう.

 以上より

  2^n(1+1/n)^-n≦2^n/2≦n^n/n!≦n^n/2≦2(n/2)^n

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