【2】4次方程式の解法(フェラーリの方法)
以上が3次方程式の解法に類似したオイラーの方法ですが,4次方程式の解法を初めて発見したのはフェラーリですからから,その解法も述べておかなければなりません.
3次の項を欠いた4次方程式
u^4+pu^2+qu+r=0
すなわち,
u^4=-pu^2-qu-r
の両辺に2次式:2vu^2+v^2を加えて,
u^4+2vu^2+v^2=(2v-p)u^2-qu+v^2-r
とすると,左辺は(u^2+v)^2となって完全平方になります.
右辺の2次式は,判別式
D=q^2-4(2v-p)(v^2-r)=0
のとき完全平方になりますから,D=0が成り立つようにvを定めると
u^2+v=±√(2v-p){u-q/2(2v-p)}
と変形され2つの2次方程式に帰着されます.
D=0の式を,vについて整理すると,
8v^3-4pv^2-8rv+(4pr-q^2)=0
の解として求まることになりますから,結局,フェラーリは次数4の方程式は2次方程式と3次方程式に帰着させることができ,したがって平方根と立方根によって解けることを発見したのです.
フェラーリの方法は平方完成によるものですが,図形的に解釈すると,4次元の超立方体の分割によるものではなく,正方形の分割を2度適用することに基づいています.
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