■カルダノの公式(その25)

【3】4次方程式の解法(オイラーの方法)

 

4次方程式:

  x^4+bx^2+cx+d=0

では,これがもし因子分解されるとすれば,

  (x^2+ux+λ)(x^2ーux+μ)=0

の形に表される。オイラーはこれからuが方程式

  u^6+2bu^4+(b^2−4d)u^2ーc^2=0

を満たすことを導き出した。この方程式はu^2についての3次方程式であるから解くことができる。

 

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オイラーは次数が8と16の場合も同様に処理する。一般に次数が2^kの場合、ニュートンにさかのぼる対称式の理論を引きだしてくることができる。

x^4+bx^2+cx+d=(x^2+ux+λ)(x^2ーux+μ)

=(x−α1)(x−α2)(x−α3)(x−α4)

からu=α1+α2(2つの根の和)でなければならない。

実際、置換の可能性としては

u1=α1+α2=p=ーu4=ー(α3+α4)

u2=α1+α3=q=ーu5=ー(α2+α4)

u3=α1+α4=r=ーu6=ー(α2+α3)

であり、したがって、uは等式

(u^2ーp^2)(u^2ーq^2)(u^2ーr^2)=0

を満たす。偶数次数で負の定数項-p^2q^2r^2をもつことから,pqrは実数であって

pqr=(α1+α2)(α1+α3)(α1+α4)

 

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