■ルジャンドルの定理とガウスの定理(その7)

【3】n元2次形式による整数の表現と290の予想

 正定値n元2次形式(変数nの数は任意とする)において,

  1,2,3,5,6,7,10,13,14,15

  17,19,21,22,23,26,29,30,31

  34,35,37,42,58,93,110,145,203,290

の数を表現するならば,すべての正の整数を表現するというのが290予想である.

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【4】15の定理と整数の表現(驚くべき定理)

 驚くべきことに,1996年,コンウェイとシュニーバーガーは正定値n元2次形式(変数nの数は任意とする)が1から15までのすべての整数を表せば,それがすべての正の整数を表すことを示した(15の定理).

 もっと限定していえば

  1,2,3,5,6,7,10,14,15

の9つの数を表現するならば,すべての正の整数を表現するという定理である.

 15の定理は290予想のbest-possibleな解決であったが,この定理はルジャンドルの4平方和定理「何種類かの4変数2次形式,たとえば,

  x^2+y^2+z^2+mw^2   (m=1,2,3,4,5,6,7)

はすべての正の整数を表現することができる」も内包していて,

  1=1^2,2=1^2+1^2,3=1^2+1^2+1^2,5=2^2+1^2

  6=2^2+1^2+1^2,7=2^2+1^2+1^2+1^2,10=3^2+1^2

  14=3^2+2^2+1^2,15=3^2+2^2+1^2+1^2

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