■円周等分と正17角形(その27)

 x^n−1の因数分解が,nの約数dを使って次のように書かれることを考えます.

  x−1=Φ1(x)

  x^2−1=Φ1(x)Φ2(x)

  x^3−1=Φ1(x)Φ3(x)

  x^4−1=Φ1(x)Φ2(x)Φ4(x)

  x^5−1=Φ1(x)Φ5(x)

  x^6−1=Φ1(x)Φ2(x)Φ3(x)Φ6(x)

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  x^18−1=Φ1(x)Φ2(x)Φ3(x)Φ6(x)Φ9(x)Φ18(x)

  x^36−1=Φ1(x)Φ2(x)Φ3(x)Φ4(x)Φ6(x)Φ9(x)Φ12(x)Φ18(x)Φ36(x)

 すると,円分多項式は

  Φ1(x)=x−1

  Φ2(x)=x+1

  Φ3(x)=x^2+x+1

  Φ4(x)=x^2+1

  Φ5(x)=x^4+x^3+x^2+x+1

  Φ6(x)=x^2−x+1

  Φ7(x)=x^6+x^5+x^4+x^3+x^2+x+1x−1

  Φ8(x)=x^4+1

  Φ9(x)=x^6+x^3+1

  Φ12(x)=x^4−x^2+1

  Φ15(x)=x^8−x^7+x^5−x^4+x^3−x+1

  Φ16(x)=x^8+1

  Φ18(x)=x^6−x^3+1

  Φ24(x)=x^8−x^4+1

  Φ36(x)=x^12−x^6+1

と定まります.Φn(x)の次数はφ(n)になる。確認しよう。

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 φ(m)は,mと互いに素であり,mより小さい整数r,1≦r<mの個数として定義される.すなわち,φ(m)は1からm−1までの整数のうち,mと公約数をもたない数はいくつあるかを数えた数を表す.

 m=9→1,2,4,5,7,8→φ(9)=6

 m=10→1,3,7,9→φ(10)=4

 φ(1)=1,φ(2)=1,φ(3)=2,φ(4)=2

 φ(5)=4,φ(6)=2,φ(7)=6,φ(8)=4

 φ(9)=6,φ(10)=4,

 φ(p)=p−1

 φ(p^a)=(p−1)p^(a-1)=p^a(1−1/p)

 φ(m)=mΠ(1−1/pi)

 φ(10)=10(1−1/2)(1−1/5)=4

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