■円周等分と正17角形(その7)
カギはその分け方のあった。ここでは原始根に関する周期性を調べてみたい.
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フェルマーの小定理とよばれるものは,
a^p=a (modp)
a^p-1=1 (modp)
すなわち,pを素数とするとaをどんな数にとっても余りが1になるというものである.
aをランダムに選んでいって,それでも余りが1になればpは素数の候補となるし,1以外の余りがひとつでも出ればpは合成数であることになる.
とくに
a^p=a (modp)
a^p-1=1 (modp)
の後者はz^n=1という円分方程式(円周等分方程式)との関係も取りざたされるところである.そこで,・・・
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nを奇素数とする,nで割り切れない任意の数aに対し,
a,a^2,a^3,・・・,a^n-1 (modn)
を作る.このとき,常に
a^n-1=1 (modn)
が成立するが,aのベキの次数がn−1に到達する以前に,小さな次数kに対して
a^k=1 (modn)
が成立することがある.
逆に,n−1で初めて
a^n-1=1 (modn)
が起こることもあり,そのような数aを法nに関する原始根とよぶ.すなわち,原始根の周期はn−1といえるのである.
例として,n=7,a=3の場合を調べてみると
3^1=3,3^2=2,3^3=6,3^4=4,3^5=5,3^6=1
→3は法7に関する原始根である.
積にαが残らないための唯一の方法が奇数と偶数に分けて
β=α+α^2+α^4
β~=α^3+α^5+α^6の組み合わせなのであるが、この分け方の背後にある数学的構造の根拠となるのが
「3は法7に関する原始根である」ことである。
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n=13,a=2の場合を調べてみると
2^1=2,2^2=4,2^3=8,2^4=3,2^5=6,2^6=12
2^7=11,2^8=9,2^9=5,2^10=10,2^11=7,2^12=1
→2は法13に関する原始根である.
β=α+α^3+α^4+α^9+α^10+α^12
β~=α^2+α^5+α^6+α^72+α^8+α^11
とおいたが、積の計算結果にαが残らないのがこの分け方だけなのである
さらに偶数を4で割って余りが0か2でわけること
奇数を4で割って余りが0か2でわけることが
γ=α+α^3+α^9、δ=α^4+α^10+α^12とおくことに対応しているのである
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