■学会にて(京大数理解析研,その139)
簡単な置換則
a→ab,b→a
を考える.
a
ab
aba
abaab
abaababa
abaababaabaab
これはフィボナッチ列と呼ばれるもので,ペンローズ模様と同様,自己相似性はあっても周期性はない.また,出現頻度に関してa:b=τ:1に近づく.このことからも周期性がないことが理解される.もし周期性があるなら出現頻度は整数比になるからである.
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簡単な置換則
0→01,1→10
をもとに非周期的で再帰的に計算可能な数列を生成してみる.
0
01
0110
01101001
0110100110010110
これはスー・モース数列と呼ばれるもので,この数列に自己相似という性質がある.たとえば,この数列をひとつ置きに選んでも同じ数列が得られる.最初の2つの数字を選ぶ,次の2つの数字を捨てるという操作を繰り返しても同じ数列が得られる.すなわち,この数列は非周期的ではあるが,まったくランダムではなく,強固な短期的・長期的構造をもっていて,同じ数字が3つ以上続くことはない.
もちろん,Thue-Morse
a→ab,b→ba
としても同じことである.
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