■ポール・エルデス・離散数学の魅力(その16)

 ハミルトン閉路とは,任意の頂点から出発して,他のすべての頂点を1回だけ通って,元の頂点に戻れるグラフである.

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【1】ペテルセン・グラフ

 ペテルセン・グラフは

[1]ハミルトン閉路でない

[2]どの頂点を取り除いてもハミルトン閉路となる

[3]10個の頂点をもっている.

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【2】タット・グラフ

 テイトは

[1]すべて次数3の頂点

[2]どの2つの頂点を取り除いても連結のまま

であるグラフは「ハミルトン閉路」であると予想したが,タット・グラフはその反例である.

 すなわち,

[1]46個の頂点をもっていて,そのどれもが次数3

[2]どの2つの頂点を取り除いても連結のまま.

[3]ハミルトン閉路でない.

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【3】騎士の巡回

[Q]8×8のチェス盤のマスすべてをナイト(騎士)で巡ることができるか?

 この問題はnクイーン問題と並んで最もよく調べられている問題である.ハミルトン閉路を見つける問題の特殊な場合に相当する.

 8×8のチェス盤には10^13通り以上の解があるが,意外にもひとつの解を見つけるのも簡単ではない.うまくいくとは限らないヒューリステッィク(経験則的)なアルゴリズムが知られているだけであるという.

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