■ポール・エルデス・離散数学の魅力(その8)

 ベルトラン仮説とは,n≧2について,nと2nの間には少なくともひとつの素数が存在するというものである.

 もし,リーマン予想が真であれば,n>πについて,n^3と(n+1)^3との間には少なくとも9個の素数が存在するという.しかし,リーマン予想が真であてっても,n^2と(n+1)^2との間には少なくともひとつの素数が存在するとはいえない.

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【1】ルジャンドル予想

 ルジャンドル予想とは,n^2と(n+1)^2の間には少なくともひとつの素数が存在するだろうというものである.

 この予想はいまだに解けたわけではないが,n^2と(n+1)^2の間には少なくとも2つの素数が存在するだろうというオッパーマン予想(1882年)というものもある.

 n^2と(n+1)^2の間にある素数の個数は

2(n=1),2(n=2),2(n=3),3(n=4),2(n=5),4(n=6),3(n=7),4(n=8),・・・

 オッパーマン予想は,n(n−1)とn^2の間に素数が少なくともひとつ,n^2とn(n+1)の間に素数が少なくともひとつ存在するという表現もあるようだ.

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【2】オッパーマン予想

 ルジャンドル予想とは,n^2と(n+1)^2の間には少なくともひとつの素数が存在するだろうというものである.この命題は後述するアンドリカ予想とオッパーマン予想から導かれる.また,後述するクラーメル予想により,十分に大きな数に対して,ルジャンドル予想は正しいことが導かれる.

[1]アンドリカ予想

 pnをn番目の素数とすると,{pn+1}^1/2−{pn}^1/2<1

[2]ブロカール予想

 {pn}^2と{pn+1}^2の間には少なくとも4う以上の素数が存在する.

[3]クラーメル予想

 pn+1−pn<C・(logpn)^2

[4]フィローツバークト予想

 {pn}^1/n>{pn+1}^1/(n+1)

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