■ポール・エルデス・離散数学の魅力(その2)
まず、フバータル「線形計画法」啓学出版から・・・
巡回セールスマン問題(TSP)は特殊な数学パズルではなく,半導体チップの穿孔,遺伝子情報の染色体上の配置,データのDVD上の配置,など実際への応用がたくさんある.
それまで解かれていない難問を解くと大々的に報じられ、研究者の間で騒ぎになる.しかしながら,TSPについては多項式時間のアルゴリズムは知られていない.これまでの最善の結果は1932年に発表されたO(n^22^n)で計算する解法である.
巡回セールスマン多面体(TSP多面体)とは,完全グラフKnのことではなく,n点の凸包のことであって,ミンコフスキーの定理がいっていることは,TSPが線形計画法として正確にモデル化できるという事実にほかならない.そして,TSP多面体のファセットは半空間を表す不等式によって面取りされるのである.
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