■平面グラフの頂点彩色(その2)

(その1)では

任意の平面グラフには次数が5以下の頂点が存在する→任意の平面グラフは6色以下で彩色可能である

ことを示しましたが、

ある平面グラフには次数が2以下の頂点が存在する→その平面グラフは3色以下で彩色可能である

それではどのような条件を満たす平面グラフには次数が2以下の頂点が存在するのでしょうか?

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「長さが4以上11以下の閉路が存在しない平面グラフは3色以下で彩色可能である」

(証)

長さが4以上11以下の閉路が存在しない平面グラフには次数2以下の頂点が存在することを証明するために

すべての頂点の次数が3以上であると仮定し、放電法で矛盾を引き出します。

各頂点と各面に初期電荷、ch(vi),ch(fi)を与えます。

ch(vi)=d(vi)-6,ch(fi)-2d(fi)-6

このとき、各頂点または各面の電荷の値円Σch(x)=-12が成り立ちます。

次に三角形以外の面は接続する各頂点に3/2ずつ電荷を渡すことにします。その総量は変化しません。Σch*(x)=-12

ここで各頂点に注目すると、viにはd(vi)個の面が接続し、もし三角形面が連続して現れているとすると、その2つの面は辺を共有し長さ4の閉路を持ちますから

「長さが4以上11以下の閉路が存在しない」という条件に反します。したがって、三角形面が連続して現れることはなく、viには少なくとも-[-((vi)/2]](切り下げ)個の三角形以外の面と接続していることになります。

viはこのそれぞれの面から3/2」の電荷を受け取るため、初期電荷d(vi)-6が変化して

ch*(vi)>=d(vi)-6+3/2([-((vi)/2]])>=0

各面では、三角形の場合は電荷の受け渡しがありませんから

ch*(fi)=2dvi)-6=0

三角形面以外では(

ch*(fi)=(2d(fi)-6)-3/2・f(fi)=1/2・d(fi)-6>=0

以上よりΣch*(x)>=0が得られましたが、Σch*(x)=-12に矛盾

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「長さが4以上11以下の閉路が存在しない平面グラフは3色以下で彩色可能である」は最善ではなく

「長さが4以上7以下の閉路が存在しない平面グラフは3色以下で彩色可能である」ことが示されています

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