■五芒星と掛谷の問題(その230)
【1】2次曲線
2変数x,yの多項式f(x,y)=0で定義される曲線を平面代数曲線と呼びます.f(x,y)=0が2次式の場合,その一般式は,
f(x,y)=ax^2+hxy+by^2+cx+dy+e=0
のごとく,項数6の多項式として書くことができます.2次曲線には楕円,放物線,双曲線があり,それらは円錐(必ずしも直円錐でなくてよい)を平面で切断したときの切り口として現れる一群の曲線,すなわち円錐曲線です.
2次曲線上の点P(x0,y0)における接線の方程式は,受験生なら誰でも知っていることなのですが,両辺をxで微分して
f’(x)=2ax+hy+hxy’+2byy’+c+dy’=0
より
(hx+2by+d)y’+2ax+hy+c=0
したがって,点P(x0,y0)における接線の傾きmは
m=−(2ax0+hy0+c)/(hx0+2by0+d)
接線の方程式:y−y0=m(x−x0)に代入して整理すると
ax0x+h(xy0+x0y)/2+by0y+c(x+x0)/2+d(y+y0)/2+e=0
となります.
これを
ax^2+hxy+by^2+cx+dy+e=0
と比較すると,接線の方程式を求めるには
x^2→x0x,y^2→y0y,xy→(xy0+x0y)/2,
x→(x+x0)/2,y→(y+y0)/2,e→e(定数項)
と置換すればよいことがわかります.
たとえば,
円:x^2+y^2=r^2の接線 → x0x+y0y=r^2
放物線:y^2=4pxの接線 → y0y=2p(x+x0)
といった具合です.
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