■シャボン玉の科学(その20)

【3】2次不等式

  前節ではp,q,rに関する不等式

  1/p+1/q>1/2   (p,q≧3)

  1/q+1/r>1/2   (q,r≧3)

が現れましたが,有限群であるという条件からさらに2次不等式

  p−4/p+2q+r−4/r<12

  p−4/p<12−2q−r+4/r

  p^2−(12−2q−r+4/r)p−4<0

が得られます.

 泡細胞の合胞体の場合,1個の頂点に3個の辺が集まり,1本の辺の周りに3個の泡細胞が合するというのが空間分割の局所条件ですから,q=r=3とおくと

  p^2−(13/3)p−4<0

  p<(13+√313)/6=5.1153

これを

  f=12/(6−p)

  v=4p/(6−p)

  e=6p/(6−p)

に代入すると

  f=(23+√313)/3=13.564

  v=2(17+√313)/3=23.128

  e=17+√313=34.692

になるというわけです.これにて一件落着.

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