■平均(その5)

【4】算術調和平均と幾何調和平均

 1組の数(a,b)に対して算術および幾何平均を考えて,

  a←(a+b)/2

  b←√ab

と繰り返す算法を算術幾何平均法と呼ぶ.この極限M(a,b)は楕円積分

  M(a,b)=1/(2/π∫(0,π/2)dφ/√{(acosφ)^2+(bsinφ)^2})

により表すことができる(ガウス).

 [2]で述べたように

  a←(a+b)/2

 b←2ab/(a+b)

は共通な極限値M(a,b)=√abに収束する.この極限値を算術調和平均という.

 それに対して

  a←√ab

  b←2ab/(a+b)

も共通な極限値M(a,b)に収束する.この極限値を幾何調和平均という.

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