■平方和分割とテータ関数(その34)
【2】n=□+□+□+□(四平方和問題)
[Q]正の整数nはすべて4つの平方数の和として表されるか? 正の整数nを4つの平方数の和で表す方法の総数r4(n)を表す式を求められるか?
4k+3の形の整数は2つの平方数の和として表せない,8k+7の形整数は2つの平方数の和として表せない,しかしながら,「すべての正の整数は高々4個の整数の平方和で表される」というのが,ラグランジュの定理です.すなわち,ラグランジュの定理は4次元空間内の原点を中心とする半径√nの球面には必ず格子点があることを主張しているわけです.半径√nの2次元の円,3次元の球には格子点が存在するとは限らないのです.
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σ1(n)をnの約数全部の和とすると,nが4で割り切れないとき
s1(n)=σ1(n)
nが4で割り切れるとき
s1(n)=σ1(n)−4σ1(n/4)
となる.
ここで,4で割り切れないnの約数の和をs1(n)と書くことにすると,
r4(n)=8s1(n)
が成り立つ.
(証)θ(τ)=Σq^(n^2)
より
θ(τ)^4=Σr4(n)q^n,q=exp(πiτ)
ここで,アイゼンシュタイン級数をかなり巧妙に変形した関数
E2(τ)=ΣΣ1/(mτ/2+n)^2−ΣΣ1/(mτ+n/2)^2
を導入すると,
θ(τ)^4=−π^-2E2(τ)=1+8Σs1(k)q^k
を示すことができる.
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