■ペリトロコイド曲線(その33)
[2]エピサイクロイド
一方,エピサイクロイドは地球から見たときの惑星の逆行運動の説明に用いられた曲線で,古代ギリシア人は,惑星の動きを表現するために周転円(円の周りをまわる円)を考えていたことが知られています.エピサイクロイドは
x=(n+1)rcosθ−rcos(n+1)θ
y=(n+1)rsinθ−rsin(n+1)θ
で与えられます.
固定円と回転円の半径が等しい場合,エピサイクロイドは心臓型曲線(カーディオイド)を描きます.カーディオイドは,n=1として
x=2cosθ−cos2θ・・・(1)
y=2sinθ−sin2θ・・・(2)
で与えられますが,cos2θ=2cos^2θ−1ですから
x=2cos^2θ−2cosθ−1
これを解いて
cosθ={−1+(3−2x)^1/2}/2
また,(1)^2+(2)^2より
x^2+y^2−5=−4cosθ
よりcosθを消去すると,直交座標系におけるカーディオイドの方程式は
f(x,y)=(x^2+y^2−3)^2−4(3−2x)^3
=(x^2+y^2)^2−6(x^2+y^2)+8x−3=0
と表されます.すなわち,4次曲線というわけです.
ネフロイド(n=2)の場合は,
x=3cosθ−cos3θ=6cosθ+4cos^3θ・・・(1)
y=3sinθ−sin3θ=4sin^3θ・・・(2)
です.(2)よりsin^2θ=(y/4)^2/3を(1)に代入してもよいのですが,ここでは(1)^2+(2)^2より
(x^2+y^2−10)/6=−cos2θ=2sin^2θ−1
に代入すると,6次曲線:
f(x,y)=(x^2+y^2)^3−12(x^2+y^2)^2+48x^2−60y^2−64=0
になることがわかります.
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