■ペリトロコイド曲線(その19)
黄色の線で示したペリトロコイド
x=(R−r)cosθ+Rcos((R−r)/Rθ)
y=(R−r)sinθ−Rsin((R−r)/Rθ)
では、長さ2Rの線分を1回転させることができる。(尖点が奇数の場合)
そこで、掛谷の定数のような面積の極限値を求めてみたい。
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【1】2n-1尖点ペリトロコイドの面積
2n-1個の尖点をもつペリトロコイドは,パラメータθを用いて
x=(n−1)rcosθ+nrcos(1−1/n)θ
y=(n−1)rsinθ−nrsin(1−1/n)θ
θ(0、2nπ)
と記述されます.
θで微分すると
x’=−(n−1)rsinθ−(n−1)rsin(1−1/n)θ
y’=(n−1)rcosθ−(n−1)rcos(1−1/n)θ
ここで注意しなければならないことは,θは極座標(r,θ)のパラメータではないことです.そのため,
S=1/2∫r^2dθ r^2=x^2+y^2
として計算すると正しい値が得られません.
計算方法はいくつか考えられるのですが,
S=∫ydx=∫yx’dθ
S=∫xdy=∫xy’dθ
S=1/2∫(ydx-xdy)=1/2∫(yx’-xy’)dθ
その結果,ペリトロコイドの面積は
S=n(n−1)・πr^2
で表されることが計算されます.回転円の半径をR(=nr)とした場合は,
S=n(n−1)/n^2・πR^2
となります.
ここで求めたい値はR=1/2のときの面積ですから
S=(n−1)/4n・π
デルトイドではR=2rですから
S=π/8
以下、R=3rではS=π/6
R=4rではS=3π/16・・・これは半アステロイドの面積に等しい
R=5rではS=π/5
また,n→∞のとき
S→π/4
となります。
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n=3,7のとき、ペリトロコイドは大円の直径を含みますが、n=5,9のときはそれよりも大きい線分を含むことができます。
y=0となるθを求めると
y=(n−1)rsinθ−nrsin(1−1/n)θ
(n−1)sinθ=nsin(1−1/n)θ
sinθ=n/(n−1)sin(n−1)/n)θ
sinθ=αsinθ/αを解く必要があるが、αは整数とならない。
そこで、dy/dx=∞となるためには、
x’=−(n−1)rsinθ−(n−1)rsin(1−1/n)θ=0
sinθ+sin(1−1/n)θ=0
2sin{t+t-t/n)/2}cos{(t/n)/2}=0
2sin{(1-1/2n)t}cos{t/2n}=0
0<t<2π
0<t/2n<π/n・・・t/2n=π/2、π/3,π/4、π/5、cos{t/2n}<>0・・・NG
0<(1-1/2n)t<(2n-1)π/n・・・3π/2、5π/3、7π/4、9π/5、・・・
(1-1/2n)t=π
t=2nπ/(2n-1)・・・4π/3、6π/5、8π/7、10π/9、・・・、で傾き無限大になる
このときのxを求める
x=(n−1)rcosθ+nrcos(1−1/n)θ
n=2のとき、x=cos4π/3+2cos2π/3=-3
n=3のとき、x=2cos6π/5+3cos2/3・6π/5<0・・・図とあわない
式が間違っているのだろうか?
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