■3次元図形数とフラーの定理(その4)
球を立方最密充填したとき,立方八面体の輪郭が現れます.立方八面体の外側を取り囲むように層を追加すれば,その表面にはいくつの球が並ぶのでしょうか?
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【1】フラーの定理
各辺にn+1個の合同な球を配置して,正四面体,正四角錐,正八面体,立方八面体,切頂四面体,切頂八面体を立方最密充填したとき,周辺の球の総数は,それぞれb=2,3,4,10,14,30として
bn^2+2
となる.
立方八面体の場合は
10n^2+2
で与えられるというわけである.
また,3次元空間の球充填では,中心の球を12個の球が取り囲んでいる.したがって,立方八面体から中心の球を取り除くと正20面体が構成される.n=2のジオデシックドームの頂点数はv=42,n=3のジオデシックドームの頂点数はv=92となることがわかる.
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2008年に、コラム「常温核融合とFCC核モデル」を取り上げたことがあったが,全核子数Aが
A=2Σk(k+1)=2n(n+1)(n+2)/3
=4,16,40,80,140,224,・・・
の魔法的安定性を予言する核モデルということになる.
A=4,16,40,80,140,224,・・・
が魔法的安定核のマジックナンバーであり,陽子数Z=中性子数Nの場合,
He,O,Ca,Zr,Yb,Xx,・・・
がそれに対応する元素である.
これはb=?に相当するのだろうか?
ΔA=2n(n+1)(n+2)/3-2(n-1)n(n+1)/3
ΔA=2n(n+1)/3・{(n+2)-(n-1)}
ΔA=2n(n+1)
これに相当するbは存在しないのだろうか?
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