■ガロアと置換(その9)
一般的な4次方程式のガロア群は、解の4!=24通りの置換からなっている。この群にはどんどん小さくなっていく一連の正規部分群があって、その大きさは
24,12,4,2,1
である。
24/12=2(素数)
12/4=2(素数)
4/2=2(素数)
2/1=2(素数)
となる。
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五次方程式には5つの解があって、置換は5!=120通り
その一連の正規部分群は
120,60,1
である。
120/60(素数)であるが
60/1=60(非素数)
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5次方程式を根によって解くことはできないことを示すのはがロアにとってあまりに簡単で、
5次方程式が解けないことの証明を実際に書き下してはいない。わざわざ言及するまでもなかったのである。
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S2が可換群,巡回群であるのに対して,S3は回転と互換(鏡映)を合成するとき,その順序によって結果が変わるので非可換です.互換は奇置換なのですが,回転は常に偶置換となっているため,回転だけを取り出せば可換群,巡回群となります.
S3から偶置換だけを抽出したものが3次交代群A3です.すなわち,A3は回転だけからなり互換は含まないので可換群というわけです.幾何学的には正三角形の回転(巡回群C3)と同一です.
1 a a^2
1 1 a a^2
a a a^2 1
a^2 a^2 1 a
このA3はS3の不変部分群(正規部分群)になっていて,S3がA3を不変部分群として含む,また,A3は恒等置換だけを含んでいる,そしてこの相互関係を記号化すると
S3>A3>Id(恒等置換)
となります.3次方程式を解くということはS3のなかに不変部分群A3を見つけることに対応していて,この関係よりS3は可解群であることがわかるというわけです.
S3(=D3)は主対角線に関して非対称ですから,交換法則が成り立たない非可換群で,S3は位数が最小の非可換群として重要な存在となっています.
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