■sin1° (その5)

半月のとき、月と地球、太陽の作る角度は直角である。

アリスタルコスは月・太陽・地球のなす角は直角の1/30=3°であると見積もった。

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アリスタルコスは地球と太陽の距離は地球と月よりも19倍長いと推論した。

  sin3°=1/19

は正しい答えであったのだが、問題は角の測り方であった。

実際はその角度は3°ではなく約10′にすぎなかったので、実際の値はアリスタルコスの計算よりも390倍大きかったのである。

ともあれアリスタルコスは歴史上はじめて太陽系の大きさを見積もったことになる。

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√2やsin1°やlog2の値を何百桁まで求めようとした人はいないわけですから、πには人を魅する何か魔術的なものがあるようです。

ここでは、sin1°について考えてみます。

sinx=x−x^3/3!+x^5/5!−x^7/7!+・・・より

xが小さいとき、sinx〜x

sin1°〜π/180〜1/60

sin3°〜π/60〜1/20

より正確には

sin1°〜π/180〜1/57

sin3°〜π/60〜1/19

アリスタルコスのsin3°=1/19は正しい答えであったのです。

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腕を伸ばして親指を立てる。

このとき、親指の爪のつくる角度は約1°になる。

一方、太陽と月の視直径はほぼ等しく、約1/2°である。爪の幅は太陽と月2個分である。

太陽や月は心理的には大きく感じるが、このように角度を測ってみると意外に小さいのである。

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5円玉の穴の大きさは5ミリ(50円玉の穴は4ミリ)であるから、腕を伸ばすとちょうど太陽や月がおさまるサイズである。

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sinx(rad)〜-1となるxを求めてみます。

x〜π/2・(4n+3)

π〜2x/(4n+1)

π〜22/7を使うとx=11

π〜344・2/219とx=344

sin11〜-1

sin344〜-1

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πの近似分数は22/7,333/106,355/113,103993/33102,・・・

なかなか分子が偶数にならないので、

666/212,710/226,・・・を使うべきだろう。

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