■格子点定理と平方剰余(その7)
前述のように(p/5)は簡単に計算されますが,その際,(5/p)すなわちx^2=5(modp)なる整数xがあるかどうかについてもわかるというのが平方剰余の相互法則なのです.(a/p)はガウスの相互法則を用いてすばやく計算することができます.
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以下,結果だけを紹介します.
[1]Q(√−1)
(−1/p)=(−1)^{(p-1)/2},p≠2 (第1補充法則)
ですから,
p=1(mod4) → 1
p=3(mod4) → −1
それ以外のとき → 0
L(s,χ)=1/1^s−1/3^s+1/5^s−1/7^s+・・・
[2]Q(√2)
(2/p)=(−1)^{(p^2-1)/8},p≠2 (第2補充法則)
p=1,7(mod8) → 1
p=3,5(mod8) → −1
それ以外のとき → 0
L(s,χ)=1/1^s−1/3^s−1/5^s+1/7^s+・・・
[3]Q(√−2)
(−2/p)=(2/p)(−1/p)=(2/p)(−1)^{(p-1)/2}
p=1,3(mod8) → 1
p=5,7(mod8) → −1
それ以外のとき → 0
L(s,χ)=1/1^s+1/3^s−1/5^s−1/7^s+・・・
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たとえば,Q(√2)においては,p=1,7(mod8)なる素数が
7=(3+√2)(3+√2)
17=(5+2√2)(5−2√2)
p=x^2−2y^2
Q(√−2)においては,p=1,3(mod8)なる素数が
3=(1+√−2)(1−√−2)
11=(3+√−2)(3−√−2)
p=x^2+2y^2
のように分解されます.
こうして冒頭に掲げた類体論の話に至るのです.
「4k+1の形の素数はx^2^+y^2の形に書ける」
「6k+1の形の素数はx^2^+3y^2の形に書ける」
「8k+1の形の素数はx^2^+2y^2の形に書ける」
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