■格子点定理と平方剰余(その3)
[Q]整数mを
m=x^2+y^2,(x,y)=1
という形に表す仕方の数は,
z^2+1=0 (mod m)
の解の個数に等しいことを証明せよ.
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[A]もしmがm=x^2+y^2,(x,y)=1の形に表現されているならば,x=zy(mod m)の解,z=z0(mod m)はまたz^2+1=0(mod m)の解である.したがって,z^2+1=0(mod m)の各解にはm=x^2+y^2,(x,y)=1の形の少なくともひとつの表示が対応する.
任意の実数αは
α=P/Q+θ/Qn
0≦Q<n,(P,Q)=1,|θ|<1
の形に表される.→コラム「ファレイ数列(その2)」参照.実際,τ=√mとおけば
z0/m=P/Q+θ/Q√m,
0≦Q<√m,(P,Q)=1,|θ|<1
のよう書ける.ゆえに,
z0Q=mP+r,|r|<√m
さらに,z^2+1=0(mod m)から従うように,
|r|^2+Q^2=0 (mod m)
このことと,0<|r|^2+Q^2<2mから
m=|r|^2+Q^2
となる.
ここで,
1=(r^2+Q^2)/m={(z0Q−mP)z0Q−rmP+Q^2}/m={(z0Q−mP)z0+Q}Q/m−rP
(z0Q−mP)z0+Qはmで割り切れるから
1=−rP(mod m)→(|r|,Q)=1
もし,|r|=rならばr=z0Q(mod m)だから,m=|r|^2+Q^2という解は,z^2+1=0(mod m)という解に対応する.もし,|r|=−rならばz0r=z0^2Q(mod m),Q=z0|r|(mod m)だから,m=|r|^2+Q^2という解は,z^2+1=0(mod m)という解に対応する.
各解の対応する
m=x^2+y^2,(x,y)=1
は2つ以上はない.実際,
z^2+1=0 (mod m)
の同一の解にm=x^2+y^2,m=x1^2+y1^2が対応したとすれば,x=z0y,x1=z0y(mod m)からxy1=x1y(mod m)が従う.したがって,(x,y)=1,(x1,y1)=1を考慮すれば,x=x1,y=y1となる.
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