■メルセンヌ数の約数(その7)
素数pに対して
Mp=2^p−1
をメルセンヌ数をいいます.
[1]a^n−1が素数ならば,a=2かつnも素数である.
(証)
a^n−1=(a−1)(a^n-1+a^n-2+・・・+a+1)
したがって,a=2でなければならない.また,n=kl(合成数)ならば
2^kl−1=(2^k)^l−1=(2^k−1)((2^k)^l-1+(2^k)^l-2+・・・+2^k+1)
よりnは素数でなければならない.
[2]古代ギリシャ人はn=4,6,8,9,10,12のとき,2^n−1は素数ではなく,n=2,3,5,7のとき,2^n−1が素数になることを知っていました.
2^2−1=3 (素数)
2^3−1=7 (素数)
2^4−1=15 (非素数)
2^5−1=31 (素数)
2^6−1=63 (非素数)
2^7−1=127 (素数)
2^8−1=255 (非素数)
2^9−1=511=7・73 (非素数)
2^10−1=511=7・73 (非素数)
2^11−1=2047=23・89 (非素数)
2^12−1=1023=3・341 (非素数)
2^13−1=8191 (素数)
n=11の場合,素数でないこと
2^11−1=2047=23・89
を発見したのは,ドイツの数学者レギウスでした(1536年).
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【1】メルセンヌ数の素因数
フェルマーは非素数
2^11−1=2047=23・89
2^23−1=8388607=47・178481
2^37−1=137438953471=223・61631877
をもとにして、素因数の性質を発見しています.これらの素因数についてみると,
23=2・11+1
47=2・23+1
223=6・37+1
という関係がみえてきます.
[1]pを奇素数,qを素数とする
2^q=1 (modp)ならば,p=1 (modq)である
すなわち,メルセンヌ数2^n−1が合成数であるならば,因数はあるkに対してkn+1である.
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