■フェルマーの小定理と剰余の計算(その60)

素数pに対して

  Mp=2^p−1

をメルセンヌ数をいいます.

[1]a^n−1が素数ならば,a=2かつnも素数である.

(証)

  a^n−1=(a−1)(a^n-1+a^n-2+・・・+a+1)

したがって,a=2でなければならない.また,n=kl(合成数)ならば

  2^kl−1=(2^k)^l−1=(2^k−1)((2^k)^l-1+(2^k)^l-2+・・・+2^k+1)

よりnは素数でなければならない.

[2]古代ギリシャ人はn=4,6,8,9,10,12のとき,2^n−1は素数ではなく,n=2,3,5,7のとき,2^n−1が素数になることを知っていました.

2^2−1=3  (素数)

2^3−1=7  (素数)

  2^4−1=15=3・5  (非素数)4k+1=5

2^5−1=31  (素数)

  2^6−1=63  (非素数)6k+1=7

2^7−1=127  (素数)

  2^8−1=255=3・5・17  (非素数)8k+1=17

  2^9−1=511=7・73  (非素数)9k+1=73

  2^10−1=1023=3・11・31  (非素数)10k+1=11

  2^11−1=2047=23・89  (非素数)11k+1=23

  2^12−1=4095=3^2・5・7・13  (非素数)12k+1=13

  2^13−1=8191  (素数)

n=11の場合,素数でないこと

  2^11−1=2047=23・89

を発見したのは,ドイツの数学者レギウスでした(1536年).

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(Q)M2=3を除けば,メルセンヌ数Mpの末位の数は1または7であることを証明せよ.

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