■可積分系とテータ関数(その5)
楕円関数は二重周期関数
φ(z+m+nτ)=φ(z)
である.
テータ関数は周期関数ではないが,擬周期性をもつ.たとえば,
θ11(τ,z+1)=−θ11(z)
θ11(τ,z+τ)=−exp(−πiτ−2πiz)θ11(z)
このことから,すべての楕円関数はテータ関数を使って表示できる.
[定理]ak,bkをΣak=Σbkを満たす複素数の組とする.このとき
f(z)=Cθ11(z−a1)・・・θ11(z−an)/θ11(z−b1)・・・θ11(z−bn)
は二重周期1とτをもつ楕円関数である.
f(z+1)=f(z),f(z+τ)=f(z)
これより,f(z)は楕円関数である.
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