■ゼータ関数と素数(その31)

 オイラーは何年も,オイラー級数(1735年)

  π^2/6=1+1/2^2+1/3^2+1/4^2+1/5^2+・・・

にとりつかれて,そこに円周率πが現れることに大いに驚き,感動したのであった.

 グレゴリー・ライプニッツ級数(1673年)

  π/4=1−1/2+1/5−1/7+1/9−1/11+・・・

の左辺にも半径1の円の円周の長さπがおかれている.

 この式の右辺は

  (1+1/3)^-1(1−1/5)^-1(1+1/7)^-1(1+1/11)^-1(1−1/13)^-1・・・

と書き直すことができる.

 すなわち,4で割って3余る素数のところに

  (1+1/p)^-1

4で割って1余る素数のところに 

  (1−1/p)^-1

とおくと,

  4=2π・1/2・(1+1/3)(1−1/5)(1+1/7)(1+1/11)(1−1/13)・・・

  加藤和也「素数の歌が聞こえる」ぷねうま舎

によると,分子のπは(実数世界での円の長さ)・(2進整数の世界での円の長さ)・(3進整数の世界での円の長さ)・(5進整数の世界での円の長さ)・・・となって,πを素数達が協力しあって生み出している様子を表している,一方,分母の4は円x^2+y^2=1上に整数点が4個あることを表しているという.

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