■テータ関数と格子(その54)
rk(n)をk個の平方数の和としてnを表す方法の個数とする.ただし,
4=(±1)^2+(±1)^2+(±1)^2+(±1)^2 16通り
4=(±2)^2+0^2+0^2+0^2 +8通り
のように,0^2を含め,さらに,a^2と(−a)^2を異なる方法として数える.また,順序が異なるもの(a^2+b^2とb^2+a^2)を区別して数えることにする.
r2(0)は,0=0^2+0^2しかないからr2(0)=1
r2(1)は,1=(±1)^2+0^2
すなわち,1=1^2+0^2=0^2+1^2=(−1)^2+0^2=0^2+(−1)^2より,r2(1)=4
r4(4)=24
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d1(n)をnを4で割ったとき余りが1になるnの正の約数の個数
d3(n)をnを4で割ったとき余りが3になるnの正の約数の個数
δ(n)=d1(n)−d3(n)
n=1のとき,1を4で割った余りは1であるからd1(1)=1,d3(1)=0→δ(1)=1
n=8のとき,
8=(±2)^2+(±2)^2 4通り→r2(8)=4
8の約数は1,2,4,8.
4で割った余りが1である約数は1→d1(8)=1
4で割った余りが3である約数はないからd3(8)=0→δ(8)=1
n=9のとき,
9=(±3)^2+0^2 4通り→r2(9)=4
9の約数は1,3,9
4で割った余りが1である約数は1,9→d1(9)=2
4で割った余りが3である約数は3→d3(9)=→δ(9)=1
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[定理]r2(n)=4δ(n)
r2(1)=4=4δ(1)
r2(8)=4=4δ(8)
r2(9)=4=4δ(9)
この定理はr2(n)は4の倍数で,d1(n)≧d3(n)を意味している.
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[補1]平方数の偶数個の和のほうが,奇数個の和よりもかなり易しい.
[補2]ヤコビのテータ関数
θ(q)=Σq^m^2=1+2q+2q^4+2q^9+・・・,q=exp(2πiz)
θ(q)^t={Σq^m^2}^t=Σrt(n)q^n
m^21+2q+2q^4+2q^9+・・・,q=exp(2πiz)
[補3]nが24個の平方数の和として表されるとき,何通りの方法で24個の平方数の和として表すことができるか?
r24(n)は
θ(z)^24=sΔ(z+1/2)+tΔ(2z)+uE12(z)
から求めることができて,
r24(n)=16σ11(n)/691−128{512τ(n/2)+(−1)^n259τ(n)}/691
〜16σ11(n)/691
[Q]6を24個の平方数の和に表す方法は何通りあるか?
[A]r24(6)=8662770
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