■ヨハン・アルブレヒト・オイラーの不等式(その32)

[Q]6を平方数の和に表す方法は何通りあるか?

[A]1+1+1+1+1+1,1+1+4の2通り

と答えるのが普通であろう.しかし,・・・

[Q]6を24個の平方数の和に表す方法は何通りあるか?

[A]r24(6)=8662770

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 rk(n)をk個の平方数の和としてnを表す方法の個数とする.ただし,

 4=(±1)^2+(±1)^2+(±1)^2+(±1)^2   16通り

 4=(±2)^2+0^2+0^2+0^2            +8通り

のように,0^2を許容し,さらに,a^2と(−a)^2を異なる方法として数える.また,順序が異なるもの(a^2+b^2とb^2+a^2)を区別して数えることにすると,モジュラー形式の理論を用いることができる.

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[1]モジュラー形式

 zが上半平面上を動く変数であるとき,

  q(z)=exp(2πiz)

は原点を中心として半径1の単位円板から原点を除いた穴あき単位円板上を動く.

 exp(−iθ)=cosθ+isinθ

 exp(−πi)=−1

 exp(−2ππ)=1

より

  q(z+1)=q(z)

すなわち,周期1をもつという性質がある.

 さらに,

  a0+a1q+a2q^2+・・・+anq^n+・・・

  a-mq^ーm+・・・+a-1q^ー1+a0+a1q+a2q^2+・・・+anq^n+・・・

は,周期1をもつ上半平面上の関数である.

 f(z)がy→∞のとき,良い振る舞いをすると仮定すると

  f(z)=a0+a1q+a2q^2+・・・+anq^n+・・・

  f(z+1)=f(z)

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