■素数は無限にあるが・・・(その4)
[補]Π(p^2+1)/(p^2−1)=5/2
ブルンの定数:1.90195・・・やハーディ・リトルウッド積:1.3203・・・は簡単な有理数では表されませんでしたが,すべての素数についての和や積がそのような値になるとは限りません.
むしろ,すべての素数をわたる無限積Π(p^2+1)/(p^2−1)が有理数5/2で表されることのほうが不合理のように感じられますが,これを証明するのはさほど難しいことではありません.
(証明)
Π(p^2+1)/(p^2−1)
=Π(p^4−1)/(p^2−1)^2
=Π(1−1/p^4)/(1−1/p^2)^2
等比級数に展開すると
=Π(1+1/p^2+1/p^4+・・・)^2/Π(1+1/p^4+1/p^8+・・・)
=(Σ1/n^2)^2/Σ1/n^4
ここで,リーマンのゼータ関数
Σ1/n^2=ζ(2)=π^2/6
Σ1/n^4=ζ(4)=π^4/90
したがって,
Π(p^2+1)/(p^2−1)=(π^4/36)/(π^4/90)
=5/2
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