■関数φ(n)の漸近平均

 関数φ(n)はかなり変動する関数であるが,その漸近的な振る舞いは

  Σφ(k)〜3n^2/π^2

誤差項まで含めると

  1/n・Σφ(k)/k〜6/π^2+O((ln(n)/n)

  1/n^2・Σφ(k)〜3/π^2+O((ln(n)/n^2)

 すなわち,

  φ(k)の平均値/n〜6/π^2=1/ζ(2)=0.61

これは無作為に選んだ2つの整数が公約数をもたない(互いに素である)確率に等しい.

 なお,(2,5,8)のように3つあるいはそれ以上の整数があって,それらが共通の因数をもたない確率は1/ζ(k)で与えられる.k=3のとき,0.832である.それに対して,(2,5,9)のように3つあるいはそれ以上の整数があって,それらすべての可能な対(k,2)組が互いに素になる確率は,k=3のとき

  36/π^4Π(1−1/(p+1)^2)=.28

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