■実数のm進展開の分布とハウスドルフ次元
実数のm進展開は0〜m−1の数字で表されますが,各数字(0〜m−1)の出現確率をp0,p1,・・・,pm-1
Σpk=1,すなわち,p0+p1+・・・+pm-1=1
とします.
0と1の間の数のうち,ほとんどの実数はm進展開したとき,各桁に現れる数字の出現確率が均等であることが知られています(正規数).
また,F(p0,p1,・・・,pm-1)を[0,1)上の実数で,各桁に現れる数字(0〜m−1)の出現確率がp0,p1,・・・,pm-1であるような実数の集合とすると,Fのハウスドルフ次元dimFは
dimF=−Σpklogpk/logm
で定義されます.正規数の集合F(1/m,・・・,1/m)のルベーグ測度1であり,したがって,その次元も1となります.
また,0・log0=0と約束しておくことにして,[0,1]を3等分して中央の区間を取り除くという操作を繰り返します.このようにして得られる3分割カントル集合は最も有名なフラクタル集合の1例です.3分割カントル集合は3進展開の各桁に1の現れない数の集合F(1/2,0,1/2)ですが,そのハウスドルフ次元は
log2/log3=0.6309・・・
となります.
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{-1/2log(1/2)-0log(0)-1/2log(1/2)}/log3=log2/log3
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